配偶者や両親、祖父母、それに職場の上司やかつての教師など、身近な人が還暦の門出を迎えるとき、私たちも祝福の気持ちを形にして祝いたいものです。
特別な記念日には豪華な食事会も考えたいですが、せめて赤い帽子くらいは低価格の100均で見つかれば予算にも優しいですよね。
ただ、実際には100均の店頭では赤い帽子やちゃんちゃんこを見つけることはできません。だからといって諦める必要はありません。
実は100均には手作りに便利なアイテムが豊富で、それを利用してオリジナルのちゃんちゃんこを作ることができます。この記事では、そんなアイディアも含めてご紹介します。
人生の大きな節目である還暦を、心を込めて祝うためにも、赤い帽子やちゃんちゃんこの意味を知り、準備することが大切です。この記事を通して、還暦祝いの深い意味についても理解を深めましょう。
還暦の赤い帽子は100均にある?実際に作れるって本当?
人の一生にたった一度の還暦。その大切な節目に、赤いちゃんちゃんこや帽子を身につけたいけれど、できればコストは抑えたいですよね。
還暦祝いには欠かせない、幸運をもたらす赤いアイテムを用意したいものの、プレゼントやお食事の方に予算を回したいと考える人も多いのではないでしょうか。
実を言うと、私自身もそのように思っています。そこで、手が届きやすい100均に還暦祝い用のグッズがないか探してみることにしました。
しかし、私が住む地域の100均を探してみても、すでに完成された赤い帽子やちゃんちゃんこは取り扱っていませんでした。
一方で、百貨店に行けば木箱に入った高級な商品があり、楽天をはじめとしたオンラインショップでは百貨店より手頃な価格で販売されており、中にはレンタルサービスを利用できるものもあります。
ただし、格安であっても2,000円から5,000円するのが相場のようです。
「それでも高い!」と感じるのが私の正直なところです。しかし、諦めるのはまだ早いのです。100均に完成品はないかもしれませんが、手芸用品などの材料を使って手作りすることができます。
手作りで心を込めた還暦祝いの赤い帽子
手芸が趣味の方には、手作りがピッタリです。特別な記念品として、還暦を迎えられる方にサプライズを企ててみてはいかがでしょうか。
赤いフェルトや和風の布テープなどの材料は、100円ショップで手に入ります。手作り初心者の方でも心配無用、シンプルな手順でオリジナルの帽子を作成できますよ。赤い帽子の作り方を見てみましょう。
- 赤いフェルトを半径25cmの円形にカット
- 円の中心から約15cmの位置に目印を付ける
- 目印を中心に外側から内側に向けて折り、アイロンでプレス。これを4回繰り返す
- さらに4回折り、アイロンでプレス。合計16角の形にする(始めは円ですが、最終的に台形に)
- 折り目が開かないように糸でしっかりと縫う
- 帽子の縁にゴムをミシンで取り付け、完成
型紙が無くても簡単なので、是非試してみてください。贈る方の健康と長寿を願って、世界に一つだけの赤い帽子をプレゼントしましょう。お祝いがより華やかなものになること間違いありません。
さらに、100均でクラッカーや装飾品、レターセットなどもゲットしておくと、お祝いの場がさらに盛り上がることでしょう。手作りの温もりにあふれた素晴らしいお祝いの時間を、是非演出してください。
還暦に赤い帽子をかぶるのはなぜ?
還暦祝いで赤い帽子や赤いちゃんちゃんこを装う背景にはいくつかの理由が存在しますが、中でも主要な2点を指摘できます。
まず第一の理由として、60歳は一般的に男性の節目とされる厄年に該当するため(地域差はありますが女性にも同様に考えられることがあります)、赤いものを纏うことで魔除けや厄払いの意味合いが込められています。
次に第二の理由として、60年周期で干支が一周し「暦が還る」という考え方から、「赤ん坊のように無邪気で純粋に戻る」とする俗説にちなんでいます。実はこの慣習、「赤ん坊」を「赤いちゃんちゃんこ」と掛けて、言葉遊びのように始まった風習だったのです。
還暦の意味とは?寿命を祝う風習
「還暦」という言葉は、十二支「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」と十干「甲乙丙丁戊己庚辛壬癸」を組み合わせた60組の周期が完結することを指します。
十干と十二支が合わさり、一巡するまでに60年を要するところから「還暦」と名付けられました。
古い時代では、人々の平均寿命が現代よりも短かったため、60歳を迎えること自体が特別な意味を持っていたのです。しかし現代社会では、平均寿命が80歳を超え、男女問わずに暮らす人々が増えています。
60歳を「若い」と表現する現代ですが、両親を含め、まだまだ社会で活躍する60歳も多いですよね。そのため、60歳のお祝いに対して少々の違和感を覚えるかもしれません。
けれども、長い人生を経て培われた経験や知識は、今も昔も変わらず価値があり、60歳の節目は周囲の感謝を伝える大切な時となっています。これを踏まえると、やはり大切な人の節目を心から祝福したいものですね。
赤い帽子とちゃんちゃんこが不要なケースもあり?
還暦を迎える方が「恥ずかしいので着たくない」と反対する場合、わざわざ用意する必要はないとよく聞きます。実際にわたしのおばも還暦の食事会で準備された赤いアイテムを見て、「老けて見えるし、恥ずかしい!」と拒否し、着用を避けました。
結局のところ、還暦を迎える方が主役です。お祝いを心地よく受け入れられることが最も重要です。ですから、事前に本人の意向を確認しておくことをおすすめします。
赤い帽子やちゃんちゃんこは絶対に必要不可欠なものではありませんが、これらのアイテムには還暦のお祝いに特別な雰囲気をもたらす効果があります。還暦といえば、赤い帽子とちゃんちゃんこを連想する人も多いくらいですから、「これぞ還暦!」という感じが強くなりますね。
赤いアイテムをまとった大切な人を囲んで、記念撮影をすれば、その瞬間はずっと心に残る素晴らしい思い出になるでしょう。
還暦以外の長寿お祝いについて
還暦は長寿のお祝いの一つであり、それ以外にも多くの節目があります。70歳には古希(こき)、77歳では喜寿(きじゅ)、そして80歳には傘寿(さんじゅ)を祝います。
より高齢になると、88歳の米寿(べいじゅ)、90歳の卒寿(そつじゅ)、99歳で白寿(はくじゅ)を迎え、100歳の大台では百寿(ひゃくじゅ)となります。
そしてその後も、108歳の茶寿(ちゃじゅ)、111歳の皇寿(こうじゅ)、そして120歳には大還暦と呼ばれ、還暦のお祝いを二度祝うことになります。
人生の特別な節目節目で、大切な方々の健康と長寿を祝い、集まってお祝いを行い、感謝の意を示すことで、次の節目まで元気でいてほしいと願うものです。
還暦のお祝いのアレンジ
100円ショップで見つけることはできませんが、赤いフェルトなどの手軽な素材を活用すれば、還暦にちなんだ赤い帽子の手作りが可能です。
古くから、赤い帽子やちゃんちゃんこを身につけるのは、厄や災いを払う意味合いがあります。必ずしも着用しなければならないわけではありませんが、特別な記念品として楽しむのも素晴らしいでしょう。
一風変わったお祝いとして、100円ショップで手に入る材料を用いて、オリジナルの赤い帽子を作成しましょう。あなたの取り組みが、重要な人生の節目を祝う際に役立てば嬉しい限りです。