ビーフシチューは、手軽な市販のルーや手間をかけた手作りのルーを使って作る方法があります。
どちらの方法を選んだとしても、時には味が薄いと感じることがあるかもしれません。そんな時、どのように修正すれば良いかお困りの方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、味が物足りない場合に追加してみると良い調味料をいくつかお教えします。また、少し水っぽく感じるシチューに濃厚なとろみを加える方法も合わせてご紹介いたしますので、お手元のビーフシチューのグレードアップにお役立てください。
ビーフシチューの味が薄いときは?風味を豊かにするテクニック
ビーフシチューの風味に深みを加えたい時のアイデアは2通りあります。
ひとつはゆっくり煮詰めることです。煮立てただけでまだ水っぽい状態では、どうしても風味が薄まってしまいます。最低限、ルーを加えた後は10分は煮込むことをお勧めします。それでも物足りない場合は、じっくりと低温で煮詰めることで、風味を強化させましょう。
万が一、長時間煮込んでも風味が増さない時は、追加調味料が役立ちます。こちらがオススメです。
- コンソメは早道として風味を際立たせることが可能です。キューブタイプなら半分から始めて、少しずつ足しながら調整しましょう。
- ケチャップとソースを同量混ぜ合わせ、大さじ1からスタートして徐々に加えていくと良いでしょう。ルーを使わないビーフシチューのレシピでも、この組み合わせはよく見かけます。
ルーを使って作るビーフシチューにも、ケチャップやソースを加えることは自然で味わい深い仕上がりになります。旨みやコクが加わり、より一層ビーフシチューが魅力的に仕上がります。
ビーフシチューのとろみが不足した際の対処法
たまにビーフシチュー作りで失敗して、水分が多めになり、望んだようなとろみが得られないことがあります。例えば、水の量が多かったり、野菜から予想外の水分が出てきたりするケースです。そんな時には、後から工夫を凝らしてとろみを足すことができます。
手軽な解決策としては、小麦粉を水で溶いてから、火を止めたビーフシチューにゆっくりと加えて混ぜる方法があります。米粉や片栗粉を使用しても問題ありません。ダマができないように注意しながら混ぜ込むことが大切です。
速やかに対応したい場合は、小麦粉を水で溶く方法が有効です。もしもより本格的にとろみを加えたいなら、ブールマニエを作るのがおすすめです。
ブールマニエは、1:1の割合で小麦粉とバターを混ぜ合わせ、ルーのような状態にしたものです。常温で柔らかくなったバターに、同量の小麦粉を加えて練ります。その後、ビーフシチューの煮汁少々を混ぜて柔軟性を出し、鍋に加えます。この方法ではとろみだけでなく、バターの添加により味わいに奥行きが増して、よりマイルドな風味へと変わります。
【隠し味】ビーフシチューの味をもう一段階上げる裏ワザ
ビーフシチューの風味をグレードアップさせたい、もう一工夫欲しい時には、隠し味としていくつかの調味料を試してみるのがおすすめです。
マイルドな味わいのコツ
料理が酸っぱすぎたり、よりマイルドな風味を加えたい時は、仕上げに生クリームを加えるのが一つの技です。盛り付けた料理に生クリームを軽く掛けるだけで、見た目にも洗練された雰囲気が漂い、一層お洒落になります。この小技は酸味を抑え、滑らかな口当たりを生み出します。
手元に生クリームがない場合は、代わりにバターを使用するのも良い選択です。バターはマイルドさを提供するだけでなく、ビーフシチューなどの料理に濃厚なコクを加えてくれます。
もし、より甘みを加えたい場合は、蜂蜜が適しています。蜂蜜は柔らかく繊細な甘さを料理に加え、大さじ1程度(4人分の量)を煮込む際に入れると効果的です。ただ、蜂蜜を使うと料理のとろみづくりが難しくなることがあるので、加え過ぎには注意が必要です。
ビーフシチューに深みを出したいとき
ビーフシチューに深いコクと香りを加えたいなら、インスタントコーヒーを隠し味にする方法があります。
ただし、入れ過ぎるとコーヒーの風味が支配的になるため注意が必要です。4人前のビーフシチューには、小さじ1/3程度から試してみると良いでしょう。その結果、ややビターな風味がまろやかに馴染み、香ばしさが際立ったビーフシチューが完成します。
手軽に味わい深いシチューを作る方法
忙しい日でも、美味しいビーフシチューをサッと作りたいときは、野菜ジュースを活用しましょう。
たくさんの野菜や果物から抽出された野菜ジュースには、そのエキスがギュッと凝縮されており、ビーフシチューに加えるだけで、煮込んだ翌日のような味わい深さが即座に表現できます。
一般的な水の代わりに完全に野菜ジュースで調理する方法もあれば、水に少し野菜ジュースを混ぜ合わせる方法もございます。お好みに応じてレシピをチェックし、試してみるのも良いでしょう。
本格ビーフシチューに赤ワインを加えるコツ
ご自宅で本格的なビーフシチューを目指す時は、赤ワインの投入がオススメです。料理に使う赤ワインは手頃な価格のもので充分で、数百円程度のスーパーで売られているもので十分です。
赤ワインは肉を柔らかくし、風味を深めます。そのため、肉の下処理の際や煮込む工程に赤ワインを加えると良いでしょう。また、隠し味として、ルーを入れた後に少量の赤ワインを加えるのも効果的です。
ビーフシチューに本格的な深みを出すには、赤ワインが鍵になります。ただし、赤ワインはアルコールを含むため、後からしっかり火を通してアルコールを飛ばすことを忘れずに行いましょう。
総括: ビーフシチューの味を濃くするコツ
もしビーフシチューの風味が物足りないと感じたら、最初に煮込み時間が適切かをチェックしてみてください。煮込む時間が不足していると、味が十分に染み込むことはありません。不十分な場合は、じっくりと長く煮込み、水分をある程度飛ばすことを心がけましょう。
それでもまだ物足りなければ、コンソメ、ケチャップやソースなどの調味料を少しずつ加えるという手もあります。割と簡単に、味をしっかりと濃くすることができます。また、隠し味を少量入れるのもおすすめです。
しかし、調味料は入れ過ぎに注意してください。少しずつ足しながら味を調整し、バランスを大切にしてくださいね。