訪れた神社で初詣、あるいは旅行の際に引かれるおみくじは、いわば運試しの一環です。幸運な内容が出たときには、わくわくして誰かに自慢したくなる気持ちもわかります。しかし、よく「おみくじを他人に見せるのは良くない」と言われることがありますし、
「良い結果だったからSNSでシェアしたいけれど、実際のところその行為が許されるのか」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、そんなおみくじにまつわる疑問にお答えするために、次の2点に焦点を当ててお話しします:
- おみくじは他人に見せても大丈夫か
- おみくじの正しい引き方とその意味について
この情報を知っていれば、おみくじを引いた際にどう振る舞うべきかがわかるはずです。
おみくじを人に見せる際の扱いについて:ネットへの投稿(SNSなど)は大丈夫?
おみくじは、特定の規則によって人に見せてはならないというわけではありません。他人に見せるのも、SNSに投稿するのも問題ないとされています。
実際、インスタグラムなどのSNSでは、多くの人が自分のおみくじを投稿している様子を見ることができます。
おみくじを他人に見せても構わない理由としては、おみくじはあくまで神様からの助言と捉えられており、おみくじ自体に運命を左右する力はありません。大切なのは、おみくじの内容をどう受け止め、その後の行動で自らの運勢を好転させていくかです。
ただし、中にはおみくじを他人に見せない方がよいと教える神社も存在します。その一因として、良い運勢を得た時にそれを人に話すことで、「吉運を人に渡してしまう」という風習があります。つまり、素晴らしい内容のおみくじならば、その運気を他人に譲ってしまう可能性があるというわけです。
逆に、凶運が出た場合にも、「凶運を人に話すことで凶運を人に流す」という迷信が存在します。これは、悪い運勢を他人に話すことで自分から遠ざけることができるという発想に基づいているわけです。
こうした迷信や風習を大切に考える方にとっては、良い運勢のおみくじを人に見せたり、SNSに投稿したりするのは控えた方が良いかもしれません。
おみくじの適切な引き方!書かれている内容はどう読み解く?
おみくじを引く際の適切な手順やその後の意味の読み解き方についてご紹介します。
おみくじを引く前に行うべきこと
- まずは神前で手を洗い体を清めます。
- 神殿に進み感謝の心を持ってお参りをします。
- 自身の悩みを神さまに打ち明け、アドバイスを求めます。
- 最後におみくじを引きます。
ここで大切なのは、心を落ち着かせて感謝の気持ちを持ちつつお参りをすることです。
おみくじを引くことばかりに気を取られがちですが、まずは神さまに日頃の感謝を伝えることが肝心です。そして、何のためにおみくじを引くのかを伝え、導きを求めることを忘れないでください。
おみくじの読み解き方
おみくじにおいて最も重要なのは、運勢の項目よりも和歌と、その和歌に基づいた各項目のメッセージです。
おみくじは元来、和歌のみが述べられていたものが、時代と共に項目別のメッセージが加わるように進化しました。この和歌と各項目のメッセージが、神様からの大切な助言を含んでいます。まずはその和歌をじっくりと読みましょう。
普段触れる機会の少ない和歌ですが、何度も目を通すことで徐々に意味が分かってきます。分からない場合は、おみくじに記載された和歌はよく知られていることが多いので、書籍やインターネットで検索してみると良いでしょう。
次に、項目別のメッセージを読んでください。この部分は和歌よりも直接的で理解しやすい内容となっています。何より重要なのは、自分がどのように捉えるかです。
たとえば「恋愛については諦めた方が良い」と書いてあった場合、それが片思いを諦めることなのか、それとも告白のタイミングを逃すことなのかは、受け取り手によって異なります。ご自身の状況と悩みを考慮しつつ、どのように解釈するか、一考を巡らせてみてください。
ここまでがおみくじを引く際の正しい手順と、その解釈方法についての解説です。
総括
おみくじは他人に披露しても問題ありません。また、SNSで共有することも許されています。しかし、ことわざによると、吉報を告げるおみくじは他人に見せない方が良いという迷信も存在します。
おみくじを引く際に重要なのは、まずは神様に対して感謝の気持ちを持って参拝を行うことです。おみくじの醍醐味は、その和歌や各項目に書かれた内容にあります。大切なのは、これらを読んでどのように受け止めるかです。
すばらしい結果が出たおみくじには、人に自慢したくなる気持ちもわかります。共有することで、新たな解釈をもたらしてくれる人もいるかもしれません。今回お伝えした内容を心に留めて、おみくじを引いてみてください。